薬剤師&鍼灸師がコーディネートする“なりたい私”の基礎作り

東洋医学の視点から薬剤師&鍼灸師が毎日を快適に過ごすちょっとしたセルフケア法をお伝えしています。

白露とは?過ごし方のポイント

f:id:haruyui_rie:20200907095542j:image

 

2020年9月7日からは二十四節気の白露(はくろ)

 

台風が多くなってきますが、体感的に秋らしさを感じる時間が増えてくる頃。

 

日中は相変わらず暑いことが多いですが、台風が来るたびに秋らしさが深まってくる。

そんなイメージです。

 

今日はそんな白露(はくろ)の頃の東洋医学的な過ごし方をご紹介します。

 

 

白露(はくろ)とは?

陰気ようやく重なりて露こごりて白色なれば也 (暦便覧)

 

朝晩に冷やされた空気が、水滴になって草木につく頃。

それがきらきらっと白く輝いて見える頃を指します。

 

個人的には、この頃の朝晩の空気感や季節の節目を草木の水滴を見て感じた昔の人の感性が素敵だなーなんて思います。

f:id:haruyui_rie:20200907072104j:plain


白露は

  • 2020年9月7日
  • 2020年9月7日〜9月21日

日と期間両方を指します。

 

この頃になると、うっかりしていると朝晩は特に「寒っ!」と感じることも増えてきます。

夏の疲れと重なって体調を崩さないようにケアしていきましょう。

 

白露(はくろ)の頃の養生法

f:id:haruyui_rie:20200907072223j:plain

深い呼吸

東洋医学的に秋を担当する季節は「肺」

「肺」が影響を受けやすく、呼吸器系の不調が出やすくなります。

 

大きく深めの呼吸を意識して「肺」をしっかり動かしましょう。

背筋を伸ばして胸を開くと呼吸が入りやすくなります。

 

うちの鍼灸院にいらっしゃるお客さまで「鍼をしてもらうと呼吸がしやすくなる」なんておっしゃる方がちらほらいらっしゃいます。

 

鍼で背中や肩まわりの筋肉を緩めることで、自然と楽に胸が開いて背筋が伸びて肺が動かしやすくなるからですよ☆

f:id:haruyui_rie:20200907072329j:plain


呼吸は鼻呼吸がおすすめです。

 

気づくと口が空いてしまう方。

秋は乾燥の季節!

口呼吸をしていると、乾燥で菌が入りやすく喉や気管支がやられやすくなります。

 

その点、鼻には鼻毛(繊毛)があるため、鼻から空気をいれると空気中の菌や不要なゴミを取り除いてくれます。

また、冷たく乾燥した空気でも鼻呼吸をするとしっかり加湿加温してくれます。

 

辛味のもの

少しずつ冷えてくると汗もかかなくなります。 

適度な汗は、老廃物を出してくれたり天然の保湿剤になったり大切な役割があります。

 

また、空気が冷えてくると身体の中の巡りも悪くなってきますね。

 

そんな時は、辛味のものをプラスしていきましょう。

 

しょうが、ねぎ、玉ねぎのような辛味の野菜。

唐辛子、山椒、パクチー、シナモンのような香辛料、スパイス系。
 

辛味のものの働きは大きく2つ

  1. 発散
  2. 巡り

 

f:id:haruyui_rie:20200907072521j:plain
 

発散

陽気に満ちた夏が終わって、陰の気が増していく秋。

 

ゆったり自分を見つめていくといい季節です。

が、何事もバランス。

 

内向的になりすぎたり落ち込みやすくなったりする方も出てきます。

 

辛味の発散作用は、内に向きすぎた“気”を晴らしてくれます。

 

また、辛味のものは毛穴や汗腺を開いてくれるので汗もじわっとかきやすくすることができます。

※汗のかきすぎには注意ですよ!

 

巡り

気温が低くなってくると、動きまわるよりじっとしていたくなります。

同じように、私たちの身体の中もじっとしやすくなります。

 

身体自体はゆったり休めることも大切ですが、身体の中は巡りが悪くなると不調が出やすくなります。

 

辛味食材は、身体の中の“気・血・水”の巡りをスムーズにしてくれます。

 

特に香辛料は、字の通り「香り」があります。

 

なんか最近イライラする…

そんなときは“気”の巡りが悪くなっている可能性も。

 

「香り」は“気”の巡りをよりよくしてくれます。

 

詳しくは

www.haruyuiblog.com

 

じっくり味わう

先ほども書きましたが、陰の気が増してくる秋は自分を見つめていくのにいい季節。

 

春夏に目標を立てて突き進んだ自分やそんな時期を振り返って味わってみましょう。

 

自分はどんな事が好きでどんな事が苦手なのか。

どんな思考の癖があるのか。

どんな事がしたいのか。

何のためにするのか。

今どう思っているのか。

 

春夏の頃から少しずつ「今」の自分の状態にも目を向けてみるといいと思います。

 

「良い」「悪い」をジャッチするのではなくて、ただ自分の心の中身を知る

 

例えネガティブな感情が出たとしても、それを無理矢理押し込めるんじゃなくて

 

「今イライラしてるなー。ちょっと深呼吸してみようかな。」

「最近ダラダラしすぎてる。少し身体動かしてみよ。」

「なんか今無理してるかも。今日は早く寝てしまおう!」

 

そんな風に冷静に自分の今の状態を知ると、自分で対応の仕方が見つかるというわけです。

 

自分を客観的に見れるようになると、外側の物事(周りの人や状況)や自分自身の感情に振り回されにくくなります。

f:id:haruyui_rie:20200907073203j:plain

 


ヨガのアーサナや呼吸、瞑想の目的のひとつもこれです。

アーサナや呼吸、瞑想を使って、自分を内観して心を整えるわけです。

習った事がある方は分かるかもしれませんが「今の自分を観察していきましょう」とか言われたりしますよね。

あれただ言っているだけなわけではないんですよ☆

 

実は、身体を整えてるだけでなく、その先で心を整えるということは東洋医学でも通ずるものあります。

 

秋は自分を知るのにいい時期かもしれません。

 

まとめ

最後は少し深いことにも触れましたが、東洋医学では身体と心は繋がっていると考えます。

身体が整うと心も整う。

 

自分がハッピーだと感じるか感じないかは、自分の心次第。

 

日々のケアで心身を健やかにしていけるといいですね。